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相談解決事例

刑事事件の様々なケースの事例をご紹介

オレオレ詐欺の解決事例

財産事件/詐欺(オレオレ詐欺など)

概要

⑴ 今回は、刑事事件の解決事例をご紹介します。
特殊詐欺の1つである、オレオレ詐欺の解決事例になります。
⑵ 事案の概要は、インターネットでアルバイトの募集をしており、連絡したところ、お金を受け取るという仕事であり、指示役の指示に従って、被害者である高齢者からお金を受領し、指示役にお金を渡す前に警察に捕まったという事案です。

特殊詐欺について

⑴ 今回の事案はオレオレ詐欺であり、オレオレ詐欺というのは特殊詐欺の一類型です。特殊詐欺の認知件数は減少し始めているものの、2020年は1万件以上に及んでいます。
⑵ 特殊詐欺は、警視庁において以下の10類型に分類されています。警視庁のホームページはこちらです。
https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/kurashi/tokushu/furikome/furikome.html

この10類型は法律上の分類ではありません。また、特殊詐欺というのも、特殊詐欺罪という罪名があるわけではなく、詐欺罪(以下の⑩のみ窃盗罪)の一種です。
① オレオレ詐欺
② 預貯金詐欺
③ 架空料金請求詐欺
④ 還付金詐欺
⑤ 融資保証金詐欺
⑥ 金融商品詐欺
⑦ ギャンブル詐欺
⑧ 交際あっせん詐欺
⑨ その他の特殊詐欺
⑩ キャッシュカード詐欺盗

10類型の内容

① オレオレ詐欺

親族等を名乗り、「事故を起こしたため、被害者に対してすぐに損害賠償する必要があり、すぐにお金が必要だから用意してほしい。」などと言って、現金をだまし取る手口です。

② 預貯金詐欺

金融機関の職員等を名乗り、「あなたの口座が犯罪に利用されています。キャッシュカードの交換手続きが必要です。」などと言って、暗証番号を聞き出し、キャッシュカード等をだまし取る手口です。

③ 架空料金請求詐欺

有料サイトの料金等について、未払いがある、とメール等で知らせ、金銭等をだまし取る手口です。

④ 還付金詐欺

税金等について、還付金があると案内し、被害者にATMで操作をさせ、被害者の口座から送金させる手口です。

融資保証金詐欺

実際には融資をしないにも関わらず、融資をする旨の文書を送付するなどして、融資が受けられると信じ込ませ、融資を申し込んできた者に対し、保証金などを名目に現金を預金口座に振込ませる方法によりだまし取る手口です。

⑥ 金融商品詐欺

価値が全くない未公開株や社債などについての虚偽の情報を教えて、購入すれば儲かるなどと持ち掛けて金銭をだまし取る手口です。

⑦ ギャンブル詐欺

「パチスロの必勝法」などを教えるという情報を与え、パチスロで必ず勝てる方法の情報を得られると信じ、申し込んできた者から情報料を支払わせ、金銭等をだまし取る手口です。

⑧ 交際あっせん詐欺

「女性紹介」などと雑誌に掲載して、申し込んできた者に会員登録料等として金銭等をだまし取る手口です。

⑨ その他の特殊詐欺

上記ア~クに該当しない特殊詐欺のことをいいます。

⑩ キャッシュカード詐欺盗

金融機関の職員等を名乗り、キャッシュカードが不正に利用されているなどと述べ、隙を見てキャッシュカード等をすり替えて盗み取る手口です。

解決事例

⑴ 事案

ア 前置きが長くなりましたが、実際に解決した事例を紹介します。
説明の便宜上、依頼者をAさんと言います。
Aさんは知人等から借金をしており、自身の仕事の収入だけでは返済が厳しくなり、強く返済を求められたため、すぐのお金が必要でした。
インターネットで調べたところ、お金を受け取る仕事を見つけたため、応募しました。
その後、指示役の人から日時、場所、お金を受領する相手の特徴と氏名、受領する金額等が告げられ、当該指示に従って、お金を受領しました。
イ 指示役の指示に従い、受領したお金を指示役に渡しに行く途中で警察官に呼び止められ、そのまま逮捕されしまいました。
なお、被害者から受領したお金は指示役に渡す前に逮捕されたため、最終的に全額被害者に返還されました。

⑵ 弁護活動

ア Aさんはオレオレ詐欺における、いわゆる「出し子」として加担してしまいました。詐欺罪ですので、被害者が存在しています。
このため、被害者との示談、及び被害者への謝罪を試みました。本件では被害額全額が被害者に対して返還されていますので、形式的には金銭的な被害はありませんが、被害者の時間をとってしまったこと、被害者に与えてしまった精神的な損害を賠償するために、Aさんが受領したお金とは別に賠償する趣旨の示談交渉です。
結果的には、被害者との示談は成立しませんでした。理由は全額戻ってきたため、それ以上の賠償は不要だからとのことでした。
また、謝罪も不要とのことで、謝罪文の受領もしていただけませんでした。
イ 外部に対してできる弁護活動としては、贖罪寄付というのが考えられますが、どこまで効果があるのか不明ですし、本人は資力に余裕があるわけではなかったため、贖罪寄付はしませんでした。
ウ Aさんは当初、今回のことについて、お金を受領した報酬がもらえるという話だったが、受領したお金を指示役に渡すことができなかったため報酬を受領することができなかった、被害額は全額被害者に返却されたため被害はなかった、と軽く考えているという印象でした。
そのような考えのまま、裁判になった場合、事の重大さをわかっていない、真摯に反省していないと判断され、実刑となってしまう可能性があると考え、Aさんに対して、自身がしたことの重大性、なんで自分が今回の事件を起こしてしまったのか、今後、同じ過ちを犯さないためにどういうことに気を付ければいいのかなどを丁寧に説明し、Aさん自身に考えさせました。
エ Aさんは両親との仲が悪くはなかったため、公判では証人になってもらいました。
オ 最終的に起訴にはなってしまったものの、実刑にはならずに執行猶予がつくことになりました。

考察

形式的には金銭的な被害はないとはいえ、オレオレ詐欺というのは通常の詐欺よりも刑罰が科せられることが多く、前科・前歴がなかったとしても初犯で実刑になることが多々あります。
本件では形式的には金銭的な被害がなかったことに加えて、Aさん自身が真摯に反省し、更生の可能性があると判断されたため、執行猶予がついたものと思われます。

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